紙の勉強へ
紙の専門店「紙の温度」。
洋紙も、和紙も、国内外を問わず、
これほどまでに豊富に取りそろえる専門店は全国でもここだけのようです。
場所は、名古屋市熱田区、熱田神宮のおひざ元。
電車に乗れば、30分と少しで行ける私は、幸せものかもしれません。
この日は、「紙の寺子屋」で、和紙について学んできました。
紙。昔から大好きなんです。
紙が好きっていう方、結構いらっしゃると思います。
手触りとか、ペンを走らせたときの感触とか、インクの乗り方とか。
洋紙には、趣向を凝らしたデザインにときめく方もいらっしゃるのではないかと思います。
わたしにとって、紙は主に「書くためのもの」。
いたって普通です。
でも、それが、どのように生まれて伝わって作られているのか、学んでみたい。
それが叶う場があるなんて!
「紙の温度」で開かれている、この寺子屋。
店内の一角で、社長様が直々にレクチャーしてくださるんです。
はじめて聞く言葉も多く、すべてを理解して覚えることはできませんでしたが、
好きなものについて、たくさんのお話が聞けるというのは、贅沢な時間でした。
レクチャーを受けて、わたしがより好きになった紙があります。
それは「典具帖紙」というもの。
透けるようにうすくて、やわらかな手触り。
干菓子を包む、あの紙を想像してみてください。
(ちなみに…
最近は典具帖紙に替わって、レーヨン紙が増えてきているとのお話でした)
典具帖紙は、ヨーロッパの美術館などで名画の修復に使われ、
今ではなくてはならないものとして重宝されているそうです。
写真の下の紙。典具帖厚口。
薄く、淡い白、はかなげで、やさしい。
すぐにしわがついてしまうけれど、簡単には破れない柔軟性もあって。
そういうところが、好きだなと思って、購入することにしました。
もう一枚。典具帖紙の上にある紙は、純ロクタ極薄紙というもの。
ネパールの紙です。ぎょう紙法という手法で作られる手すき紙。
工場で、現地の職人さんが一枚一枚作られているんだそうです。
それが、1枚百数十円。
社長様もおっしゃっていましたが、とってもお得です。
もし、寺子屋でお話を聞いていなかったら、
この紙を手に取ってもネパールの紙漉きの風景は目に浮かばなかっただろうと思います。
手にしたひとひらの紙に、たくさんの物語が詰まっているんですね。
暮らしは、たくさんの紙で溢れているけれど、
それぞれの用途に適したやわらかさや強度があって…と
思いをめぐらせると、収集がつきませんので、きょうはこの辺りで。
東海地方も梅雨入りしました。
きょうは雨です。
みなさん、どうぞご機嫌に。
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